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未来の林業を切り拓く伝統産業の環境共生と革新の融合

田辺まんぷくツアー2日目のレポート③

こんにちは。対馬ビルサービス 代表の日高泰邦です。
和歌山県田辺市にて開催された勉強会「田辺まんぷくツアー」2日目の午後は、地域の課題解決に取り組み企業価値を高めている企業の視察をしました。

2件目に訪れたのは、自然素材を暮らしに活かす株式会社山長商店さんです。

初めに、同社の業務内容や理念、そして将来のビジョンについて幅広い話を伺う機会がありました。

山長商店は、約6000ヘクタールにも及ぶ自社林を所有し、地域の山林家と共に植林から伐採、プレカットに至るまで一貫して自社で行っています。使用するのは、50~100年という長い年月をかけて育った紀州産の杉や桧。

創業は、1759年(宝暦9年)、田辺万代記29巻に山長初代六左衛門の名が記載されているそうです。炭焼きが原点だと伺いました。備長炭の問屋さんから木材問屋へと発展され、現在まで脈々と継続されているという歴史の重みを強く感じました。

お話をお聞きした後は、プレカット工場を視察させていただきました。

ここでは、伐採された木を製材、乾燥、加工などを経て、最終的には高品質なプレカット材として提供されています。そこには機械はもちろん、熟練の大工職人さんの腕が活かされています。

驚いたことに、最新鋭の機械を駆使しながらも、最終的な品質チェックは人の目で行われていました。この丁寧な作業が、品質の高さを保つ秘訣であることを学びました。

また、将来的には「木こり」の重要性をより多くの人に知ってもらうために「KIKORIカフェ」を開く計画や、木こりの育成にも力を入れていく方針を聞いて、山長商店が地域と共に持続可能な未来を目指していることに強く共感しました。

山長商店は、地域に根差し、自然と調和しながらも、伝統と革新を融合させることで、持続可能な生産活動を実践しています。貴重な体験をさせていただいたことに感謝しています。